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2026.02.20
高気密住宅でストーブがNGな理由とは?結露や中毒リスクと代替暖房を解説
高気密・高断熱住宅が普及するにつれ、住まいの暖房選びも大きく変わりつつあります。
特に、昔ながらの石油ストーブやファンヒーターをそのまま使っていいのかと疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
高気密住宅は外気との隙間を極力抑えることで快適性や省エネ性を高めますが、その反面、従来の暖房器具では思わぬトラブルを招くことがあります。
この記事では、高気密住宅でストーブの使用が推奨されない理由や、安全・快適に過ごすための代替暖房の選び方についてわかりやすく解説します。
高気密住宅でストーブがNGな理由
水蒸気発生による結露リスク
高気密住宅で石油ストーブなどの燃焼式暖房器具が推奨されない主な理由の一つは、水蒸気の発生による結露リスクです。
石油ストーブは灯油を燃焼させることで熱を生み出しますが、その過程で大量の水蒸気が発生します。
1リットルの灯油が燃焼すると、ほぼ同量の水蒸気が発生すると言われています。
高気密住宅は建物の隙間を極力減らすことで外気の影響を抑え、快適な室内環境を保ちますが、その反面、室内で発生した湿気が外部へ逃げにくくなります。
換気が十分でない場合、室内にこもった水蒸気が壁内に入り込み、壁内結露を引き起こす可能性があります。
壁内結露は、建物の構造体を傷めたり、断熱材の性能を低下させたり、カビの発生源となったりするなど、建物の寿命や居住者の健康に悪影響を及ぼすリスクがあります。
一酸化炭素中毒のリスク
燃焼には酸素が必要不可欠です。
石油ストーブのような燃焼器具は、室内から酸素を取り込んで燃焼しますが、もし酸素が不足すると不完全燃焼を起こし、有毒な一酸化炭素(CO)を発生させてしまいます。
一酸化炭素は無色無臭で感知しにくいため、高気密住宅のように換気量が限定される空間では、室内のCO濃度が危険なレベルまで上昇する可能性があります。
石油ファンヒーターの中には、燃焼で生じた排気ガスを室内に放出するものもあり、そのリスクはさらに高まります。
一般的な住宅では建物の隙間風などによる自然換気がありますが、高気密住宅ではその量が少なく、24時間換気システムだけでは排気しきれない場合があるため、一酸化炭素中毒のリスクが高まるのです。

高気密住宅でのストーブ代替暖房
FF式ストーブの活用法
燃焼式暖房器具の中でも、高気密住宅で比較的安全に利用できるのがFF式ストーブです。
FF式とは、給気と排気を屋外で行う仕組みの暖房器具です。
壁に専用の穴を開けて排気筒を設置することで、燃焼に必要な空気を屋外から取り入れ、排気ガスや水蒸気を屋外に排出します。
これにより、室内の空気汚染や水蒸気の滞留を防ぐことができます。
ただし、設置には壁への工事が必要となり、場所が固定されることや、定期的な給油の手間などのデメリットも考慮する必要があります。
エアコンや床暖房のメリット
高気密住宅では、エアコンや床暖房といった燃焼を伴わない暖房器具が主流となっています。
エアコンは、本体から直接燃焼ガスや水蒸気を室内へ排出しないため、空気環境を汚染するリスクが低いです。
高気密・高断熱化された住宅では、外気温の影響を受けにくく、少ないエネルギーで部屋全体を効率的に暖めることができるため、省エネ性能にも優れています。
また、温水式の床暖房も、燃焼を必要としないためクリーンな空気環境を保つことができます。
床全体が暖まることで、部屋全体をムラなく暖めることができ、快適な空間を実現します。
エアコンの乾燥が気になる場合は、加湿器の使用や、調湿効果のある自然素材の建材を取り入れるなどの対策も有効です。
まとめ
高気密住宅では、石油ストーブなどの燃焼式暖房器具を使用する際に、水蒸気発生による壁内結露のリスクや、換気不足による一酸化炭素中毒のリスクが高まります。
これらのリスクを避けるためには、給排気が屋外で行われるFF式ストーブの活用や、燃焼を伴わないエアコン、床暖房といった代替暖房器具の選択が推奨されます。
ご家族が健康で快適に暮らせる住まいを実現するためには、住宅の特性に合った暖房器具選びが重要となります。
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