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コラム
2025.12.20
ベランダなしの家メリットデメリット後悔しない選び方
家づくりにおいて、ベランダの有無は機能性やデザイン、そして日々の暮らしやすさに直結する重要な要素です。
ベランダがない家を選ぶことは、一見すると洗濯物を干す場所の確保や、日差し・雨除けといった機能面での不安を感じさせるかもしれません。
しかし、その選択には掃除の手間や維持費の削減、さらには防犯面でのメリットも期待できます。
果たして、ベランダがないことで生活の質は低下するのでしょうか。
今回は、ベランダがない家の具体的なデメリットとその対策、そして得られるメリットや、後悔しないための判断基準について詳しく解説していきます。
Contents
ベランダがない家のデメリット
洗濯物干し場の確保方法
ベランダがない住宅では、洗濯物を干す場所の確保が最初の課題となります。
浴室乾燥機や衣類乾燥機を設置することで、天候に左右されずに室内で洗濯物を乾かすことが可能ですが、乾燥機がない場合は、室内に専用の物干しスペースを設ける工夫が必要です。
例えば、リビングの一角や廊下、あるいは専用のサンルームやランドリールームを設けることで、普段使いの洗濯物を効率的に干すことができます。
さらに、ホスクリーンなどの天井埋め込み型や壁付け型の物干し金物を取り付ければ、使用しない時にはすっきりと収納できるため、生活空間を圧迫することなく、必要な時にだけ物干しスペースとして活用できます。
庭がある場合は、テラス屋根を設置して雨天時でも洗濯物を干せるようにする、あるいは簡易的な物干し竿を設置するのも有効な手段です。
日差しや雨除けの代替策
ベランダは、夏の強い日差しを遮り室温の上昇を抑えたり、窓の雨仕舞いを助けたりする役割も担っています。
ベランダがない場合、これらの機能は窓の性能や外部・内部の工夫で補う必要があります。
窓の外側に取り付けるオーニングや、可動式のルーバー、庇(ひさし)などは、日差しを効果的に遮りながら、外観のデザイン性も損なわずに済みます。
特にオーニングは、使わない時に巻き取っておけるため、景観を重視する場合にも適しています。
また、窓ガラス自体に遮熱性能の高いものを選んだり、UVカット効果のあるフィルムを貼ったりすることも、室内の温度上昇を抑えるのに役立ちます。
雨除けとしては、窓枠に取り付けられる小型の屋根や、テラス屋根を建物から独立して設置するなどの方法も考えられます。
景観や開放感への影響
ベランダが建物の外観デザインにアクセントを加える場合や、室内から庭や空へと視覚的な広がりをもたらす場合があることを考慮すると、ベランダがないことで、外観の単調さや室内からの開放感の低下を懸念する声もあります。
しかし、ベランダがないことによって、よりシンプルでモダンな外観デザインを実現することも可能です。
建物の形状や窓の配置、素材感を工夫することで、個性的な外観を創り出すことができます。
また、室内からの開放感については、大きな窓を設置したり、窓の位置やサイズを工夫したりすることで、周囲の緑や空を効果的に取り込むことが可能です。
庭のデザインに力を入れたり、バルコニーやテラスといった別の外部空間を設けることで、ベランダがないことによる開放感の不足を補うこともできます。

ベランダなしの家で得られるメリットと後悔しない判断基準
掃除の手間や維持費が削減できる
ベランダがない家は、日々の掃除や将来的なメンテナンスにかかる手間と費用を大幅に削減できるという大きなメリットがあります。
ベランダ床の掃き掃除や排水溝の清掃、手すりの拭き掃除といった定期的な手入れが不要になるため、住まい全体の管理負担が軽減されます。
さらに、ベランダは防水層の劣化やひび割れ、雨漏りなどの原因となることもあり、定期的な防水工事や修繕が必要となる場合がありますが、ベランダがないことでこうした将来的な大規模修繕のリスクやコストを回避できます。
これにより、住み続ける上での経済的な負担や精神的なストレスを軽減できる点は、見逃せない利点と言えるでしょう。
防犯面での安全性が向上する
ベランダは、外部からの侵入経路となりうる可能性を考慮する必要があります。
特に、1階や2階の窓に隣接するベランダは、侵入者にとって足場となりやすく、防犯上の懸念点となることがあります。
ベランダがない設計にすることで、こうした窓からの直接的な侵入リスクを低減させることが期待できます。
もちろん、窓自体に防犯ガラスや補助錠を設置するなどの対策は有効ですが、物理的に侵入経路を減らすという点で、ベランダを設けないことが防犯性能の向上に寄与する側面があります。
特に、都市部や人通りの多い地域にお住まいの場合、防犯面での安心感は重要な判断材料となるでしょう。
ベランダなしでも快適に暮らせるライフスタイル
ベランダがない家でも快適に暮らせるかどうかは、個々のライフスタイルや価値観によって大きく左右されます。
例えば、共働きなどで日中不在がちな家庭や、洗濯物は浴室乾燥機や部屋干しで済ませることが多い家庭では、ベランダの必要性は低くなります。
また、ガーデニングや家庭菜園は庭で行う、あるいはベランダからの眺望よりも室内の快適性やデザイン性を重視するといった方々にとっても、ベランダがないことによるデメリットは少ないでしょう。
ミニマリスト的な暮らしを志向し、不要なものを増やしたくないという考え方を持つ方にも適しています。
ご自身の家族構成、生活習慣、家づくりで何を最も重視するかを明確にし、ベランダがないことによるメリット・デメリットを照らし合わせながら、最適な住まい方を検討することが、後悔しないための判断基準となります。
まとめ
ベランダがない家には、洗濯物干し場や日差し・雨除けといった機能面での懸念がある一方、掃除の手間や維持費の削減、防犯性の向上といった明確なメリットが存在します。
これらのデメリットに対しては、浴室乾燥機や室内物干しスペースの設置、オーニングや庇の活用といった代替策を講じることで、十分にカバーすることが可能です。
重要なのは、ご自身のライフスタイルや価値観に照らし合わせ、ベランダがないことのメリットがデメリットを上回るかどうかを見極めることです。
日々の暮らしやすさ、将来的なコスト、そして住まいに対する理想を総合的に考慮し、最適な選択をすることが、後悔のない家づくりへと繋がるでしょう。
上田市・長野市・佐久市・松本市周辺で、ベランダの設置についてお悩みの方はぜひ一度当社にご相談ください。